歯列矯正の治療に関する情報を提供していく矯正治療専門サイトです。

矯正図鑑〜Orthodontic room〜

世田谷区奥沢5−27−5 魚菜プラザ2F  TEL. 03-3717-4182
【情報提供:矯正・自由が丘歯科室
妊娠中のお母さんのお口のケア

妊娠中のお母さんのお口のケア

妊娠中からお母さんは口の中を健康にしておく必要があります。虫歯は感染症です。虫歯を引き起こす菌がいなければ、どんなに口の中が汚くても、食べかすや歯垢があっても虫歯にはなりません。産まれたばかりの赤ちゃんの口の中には虫歯菌はいないのですが、乳歯が生えてきてやがて、その乳歯に虫歯をつくってしまう子がたくさんいます。その虫歯菌がどこから来たのかといえば、お母さんの口の中からです。同じスプーンやフォーク、あるいは同じ容器で食べるといった日常的なことから感染するのです。このとき、お母さんの口の中にたくさんの虫歯菌がいれば、子供への感染へのリスクも高まります。虫歯菌にも種類があり、強い菌から弱い菌までさまざまです。強い菌に感染すれば、乳歯などは簡単に虫歯になってしまうでしょう。いずれにしろ、お子さんの歯を守ってあげるのはお母さんの責任ですから、お母さんの口の中はできるだけきれいにしておいていただきたいと思います。

妊娠したら、産婦人科に定期的に行かれるのと同じように、歯科医の検診も受けていただきたいと思います。虫歯や歯周病があれば、しっかりと治し、口腔内の掃除をしておきましょう。PMTCという通常のクリーニングのほかに、必要であれば、除菌する方法もあります。こういった方法で徹底したお掃除をすることをお勧めします。

ただ、虫歯菌を感染させてはいけないからと一切のスキンシップはしないなど、そこまで過敏になることはありません。お子さんとのスキンシップは大切なことですから、口の中をきれいにして、それから大いにお子さんとスキンシップをしてあげてください。

また、歯周病にかかっている人は早産のリスクが高まります。そうしたことも含めて歯科医への検診には必ず行くようにしましょう。

また、喫煙の習慣のある方は妊娠中の喫煙は控えましょう。出産後もできれば、喫煙しないことに越したことはありません。

妊娠中の矯正治療について質問を受けることがよくありますが、これはまったく問題ありません。妊娠中や授乳中も矯正治療は普段と変わりなくできます。とくに妊娠中はやめた方がいいといったことはありませんのでご安心ください。

乳歯が生えてきたら、フッ素塗布やシーラントを

乳歯が生えてきたら、フッ素塗布やシーラントを

赤ちゃんが無事生まれて、0歳児の頃というのは、歯がまだ生えていませんから、とくに注意する点はありません。その後、乳歯が生えてきたら、虫歯をつくらないということが最大の注意点になります。歯ブラシが使えるようになるまではお母さんがていねいに磨いてあげてください。歯ブラシを持てるようになったら、使い方を教えてあげて歯ブラシの習慣をつけることが大切です。歯科医ではフッ素の塗布やシーラントといって主に臼歯のみぞに薬剤を入れて埋めるということをします。ミゾを平坦にならすことで虫歯菌が入り込むすき間をなくし、虫歯予防をします。

よく噛んで食べるということを習慣づけていき、正しく噛むということも教えていってあげてください。とくに小さい子供の場合はきちんとした食べ方ができていないことが多いようです。お子さんの食べ方がおかしくないかどうかチェックをしてあげてください。

虫歯菌

変な食べ方をしているということであれば、一度歯科医に相談することをお勧めします。歯科医では食べ方を含め、頬づえをつく癖や、舌で前歯を押す癖、口呼吸をする癖、姿勢など歯やあごの成長によくない癖について調べて、癖を取る指導を行います。こういった悪習癖は、あごの発達を阻害するなど歯列に悪い影響を及ばします。

子供時代は骨格が成長する時期ですから、アンバランスに成長することはできるだけ避けたいものです。

また、子供のあごの大きさなどから、将来、永久歯が生えてきたときに不正咬合になることが予想されれば、事前に乳歯の時代に治療をします。といっても歯列の治療ではなく、あごの成長をコントロールすることです。

このように、歯科医はお子さんの口の中を診て、不正咬合を予測したり、悪癖を直したりと、さまざまな角度から歯列が正しく並ぶよう配慮します。とくに骨格的なものについては将来、下顎前突(受け口)や上顎前突(出っ歯)になる因子がみつかったならば、子供の頃に対処をします。こうした症例は遺伝と環境という2つの因子があるのですが、遺伝子を変えることはできないので、環境に対してアタックをしていくのです。

骨格の成長を利用した治療が可能な子ども時代

骨格の成長を利用した治療が可能な子供時代

あごがでている、引っ込んでいるということに対しては、入れ歯状のものを入れて、あごの位置を規定することで、あごの関節の位置をずらしていきます。家にいる間は食事中などをのぞいてできるだけ長くしていただくほどよいのです。

成長期である子供のときにしかできない方法ですが、こうすることで骨格の成長とともに関節の成長も期待でき、正しい位置で噛めるようになります。

歯磨き

子供の場合は大人にはないこうしたバリエーション治療ができるので、是非お子さんをお持ちの方がいらっしゃったら矯正歯科医に一度相談にいくことをお勧めします。

何歳くらいから始めるのがいいかということは、そのお子さんの成長の様子によります。基準は身長と手こん骨という手の骨が決め手となります。背骨の成長と下顎の伸びる時期がほぼ同時期なので、身長を参考にすることが多いのです。

あごのコントロールについては、成長のピークが過ぎてからでは骨格の伸びが期待できないので、ピークになる前には始めることが鉄則です。

また、治療期間はそう長くはなく、3ヵ月から半年くらいで終了するケースがほとんどです。

こうした治療のスタート時期を見極めるためには歯科医による経過観察が必要です。ですから、乳歯が生えて来たら、まず矯正歯科医に見せに行くことをお勧めします。矯正歯科医が敷居が高いというのであれば、一般歯科医でもかまいません。一般歯科に最初にかかり、そこから紹介をしてもらって矯正歯科医にいらっしゃるという方法もあります。

矯正歯科医にかかったからといって必ず、矯正をしなければいけないということはありません。子供の頃のこうした骨のコントロールをしておくことで、きちんと歯が並ぶベースをつくることが大事なのです。その結果、矯正をしなくてもよくなるケースもあります。

小学年2、3年から大人まで──歯槽骨を広げます

小学年2、3年から大人まで──歯槽骨を広げます

やがて乳歯から永久歯に生え替わる時期を迎えます。

この時期は歯槽骨という歯が植わっている部分の骨に対して治療を行います。ここに歯が並ぶのですが、正常な歯列はU字型をしているのですが、頬や舌の筋肉からの力が不自然であるとV字型に近かったり、幅が狭くなり歯が並びきれません。そこで、骨格に応じた本来のきれいなU字型に広げるということをします。

装置は固定式ものから、取り外しのできる装置までありますが、そのお子さんにあった装置を選びます。きちんと清掃のケアが毎日出来るかどうか、虫歯を作らずに装置をつけていられるかどうかといったことがポイントになります。

この歯槽骨の拡大については早い方であれば、3ヶ月くらいで終了します。あまり長くなってもお子さんにとっては負担になるのでできるだけ短期間で終わらせます。

始める時期については、これもお子さんの成長に応じてということになります。お子さんによって成長の時期はまちまちですから、開始時期に2,3年の差が出てくるのは珍しいことではありません。ですから、ほかの子と比べて焦ったり、心配したりする必要はありません。

この歯槽骨の拡大についてのベストの時期は、永久歯にほとんど歯が生え替わり、最後に残ったEという第2乳臼歯(6番目の手前の5番目の乳歯)が生え替わる直前がベストです。

というのはこの歯槽骨の拡大を行っている間にこの第2乳臼歯が抜けて永久歯に生え替われば、そのまま矯正装置を着けて矯正治療に移行していくことができるのです。

早く始めてしまうと、永久歯が生えてくるまで、戻らないように拡大装置を継続して着けて待たなければいけなくなったり、なんらかの装置を入れておかなければならなくなります。そうなるとお子さんの負担をかけてしまうことになるので、そうしたことはできるだけ避けるためです。移行期間はスムーズにして、よけいな時間をかけないようにするために、ベストのタイミングを見計らうのです。

いたずらに早めに治療を開始することは、お子さんのためになりませんので、適切なタイミングに始めることが肝心なのです。

また、歯槽骨の拡大では対応できないと予想されるケースもあります。拡大してもやはり抜歯をしなければどうしても並びそうもないという場合です。その場合には拡大をしても意味がありませんから、なにもせずに永久歯に生え替わるまで待ちます。無駄にお子さんの負担を増やさないためです

歯槽骨のアーチの形というのは大人になってからも、ある程度は変えられます。しかし、子供の時期ほどその効果が絶大である時期はありません。拡大をすることで、抜歯をせずに済むケースというのが圧倒的に多くなるからです。矯正というと抜歯というイメージがありますが、多くの場合は非抜歯でもできると私は思っています。とくにお子さんの場合には骨の成長を利用することでその可能性は広がります。

いざ矯正を始めたいという時には、すでに骨の成長のピークが過ぎているといったことにならないようにするために、早めに定期チェックだけは受けてください。

上顎骨は下顎に比べて、早めに成長するのでできるだけ成長を抑制しないといけません。笑うと上あごの歯茎が見えるケースをガミーフェイスといいますが、この場合も子供の頃に早めに抑制することで防止することができます。お母さんがタイミングを見極めるのは難しいと思いますので、専門家に任せるといった意味でも、定期的に検診に来ていただくのが、一番安心で確実な方法だと思います。

歯の移動を行います。

歯の移動を行います。

歯槽骨の拡大を行ったあとはいよいよ、1本1本の歯に装置をつけて歯の移動を行います。ここからは成人の治療と同じです。

水平に動かすか、トルクといって角度をつけて動かすのかといった1本1本の歯の状態に応じていろいろな装置が入ってきます。成人の矯正も同じですが、お子さんの場合は、すべての歯が永久歯に生え替わる前に部分的に装置を着けて動かしておくことがあります。というのは、噛み合わせがどうしても深い場合は上の前歯が下の前歯に被さってしまって、下あごの成長を抑制してしまう場合があるからです。このようにある歯牙が邪魔をして正常な骨格の成長を抑えている部分があれば、その歯牙に対して最小限の移動を加えていきます。

成人矯正のスタートのタイミング

成人矯正のスタートのタイミング

成人の方が矯正を始める場合は、やはりできるだけ早い方がよいのですが、ただ、子供の矯正のように骨格の成長に合わせるといったことがないので、ご本人の意志と毎月最低1回は矯正クリニックに通院可能であるといった条件が揃ったときがベストだといえます。治療期間を1年とすれば、その間に月1回のペースで12回通うことになりますが、それほどたいへんな回数ではないのではないかと思います。女性の方であれば、月1回美容院に通っていらっしゃる方も多いと思いますが、それほど苦にはならないペースだとは思います。

ただ、できるだけ早い時期に始めた方がいいというのは、口の中の状態が年齢とともにさまざまな問題が生じてきてしまうことが多いからです。歯周病が進行したり、噛み合わせなども歯を失っていくと悪化していきます。

ただ、矯正は歯周病予防になるということもお考えいただきたいと思います。70歳の方も、歯周病予防の意味で矯正をされている方がいらっしゃいます。

年齢の高い方の場合は歯を失っていらっしゃる場合も多いので、インプラントなり、部分入れ歯なり、歯が入ることを想定して治療を進めます。

現在、入れ歯なのだけれども、受け口を直したいという方もいらっしゃいます。そういう方は最終的には入れ歯を入れて正しく噛めるように矯正をします。ですから、歯の本数が少ない方は、少ないなりに歯を移動させていき、移動が終わってからインプラントをしたり、入れ歯をつくって入れます。ですから、矯正治療によってまず正しく噛める環境に整えておいて、それから失った歯を補っていくことになります。

高齢者の方こそ、若さを取り戻す矯正治療を

高齢者の方こそ、若さを取り戻す歯列矯正治療を

治療ができないケースというのは歯周病が活動期にある時です。歯肉が腫れていたり、出血したりしている場合ですが、その場合は歯周病の治療を先に行って、鎮静化させてから歯を動かします。

また、歯周病によって歯茎が後退している場合がありますが、これもその程度によります。どのくらい後退していれば出来ないのかといった判断の基準は難しいところです。というのは歯を動かすことで、歯槽骨が再生されてくる場合があるからです。私の場合はあまりにひどい後退でなければ、歯列矯正治療をお勧めしています。

高齢者の方も諦めずに、ぜひ相談をなさることをお勧めします。歯周病だから、歯がないからと断念することはないのです。むしろ、高齢者の方こそ、噛み合わせを治し、歯列もきれいに整えて若さを取り戻していただきたいと思います。平均寿命も80歳を超え、第2、第3の人生も元気な歯で明るく充実させていただきたいと思います。